ラストパイ

 

こんばんは


わたしは、文章を書くのが苦手です!(いきなり)


それは、心の中にぐるぐるする感情や考えを
ぴったり当てはめる言葉を持ち合わせていないから


それでも
なんとか、なんとか
彼が好きだということを言葉にしたくて、
言葉にしないといけない気がして


いつも頭のなかの引き出しから、
必死に知っていることばたちをひっぱりだしては、
140字いっぱいに並べています

 

 

ラストパイ。

 


わからない


わからなかった


この感情を表す言葉が

 

あの世界を伝える言葉が

 

あれでもない、これでもない

 

いつものはりぼての言葉たちも

 

なんの意味も持たなくて。

 

わ〜 早速何を言っているのだろう

 

要するに

 

いてもたってもいられなくて

衝動的に初めてこういうものを書いてみたのですが、

いまいちしっくり来てないところも多くて、

曖昧で、とっちらかっている、

ぽや〜っとしたすごく主観的な

浅くて 衝動的な

自己満足の感想文です

薄目で見てください

 

前置き長すぎです

 

 

 

わたしはダンスをしらないし、

この舞台のことも、

黒田さんのことも

昨年の10月13日に初めて知ったような人間なので、

振りの詳しいことや、踊りの本質は

それこそ取ってつけたような知識以外なく

なにもわからないのですが、

 

"40分間絶えず踊り続け、身体を極限まで追いつめる過激さ故に、ステージ上で神に捧げる儀式が執り行われているかのように錯覚する作品で、日本ダンス界の伝説的作品。"

 

"全編を通して台詞ひとつなく絶えず踊り続けるソロパートを担うダンサーは、並外れた体力と精神力を要し、極限まで追い込まれたその先には、ダンサーではなくひとつの生命体としての姿が露わになります。"

 

"まるで神に捧げる儀式とも見紛う、美しい生命が放つ光に満ちた奇跡の舞台"

 

最初、これらの作品紹介文をみたとき

全身に鳥肌がぶわっと立って、

手が震えたかと思えば、

急に頭から血の気が引いて、

冷や汗が出たのを今でも覚えています

 

そして

目まぐるしい毎日。

いつも心のどこかにはあったのだけど

本当に気が付いたら5ヶ月が経っていた、

という感じで

 

 

胃薬買って飲んだのに

ずっと胃痛かったな

 

 

目が暗闇に慣れる前から踊り始める影

 

呼吸や息継ぎ、漏れ出る声

四方に飛び散る汗

動きとともに舞う衣装

床を踏む音

胸を 身体を 叩く音

鋭い視線

取り繕うことの出来ない表情

極限まで追い込まれる肉体

躍動する魂

 

 

繰り返し

削ぎ落とされて

削ぎ落とされて

鮮明に浮び上がる"生命"

 

 

初日。

目の前にあったもの

それは、生命の宿った 個体 だった

 

織山くんのかたちをしているだけで

織山くんではなくて

ひとのかたちをしているだけで

ひとではないような

本当にそんな感じ

 

怖い とか 苦しい とかじゃなく

ただただ目の前の 生命 に圧倒されて

 

もうやめて、止めて、

はやく、はやく、おわって、

と思っているはずなのに

目の前の奇跡に目が離せなくて、

終わってみると一瞬で

 

孤独を通り越して

そこにはただひとつの個体としての生命があった

 

 

2日目、どう言葉にすれば語弊を生まないのかわからないのだけど、

この日は 役 として作品に向かっている気がした

 

kappaだったら第23号

犬との約束だったらダニエルのような

 

そこに役なんて存在するはずがないのに、

演技をしている訳では無い

邪念を感じる訳でもない

でも、織山くんの外側にになにかがいるような

 

でも、この作品の手前、

そういう感想を抱くことが果たして正しいのか?

という疑問はあって

ても、前日のものと比べても

今こうして大阪公演を全てみてみても

この日に余裕があった、という訳ではなく

なんなら、多分、

踊っている側も、見ている側も

いちばんきつくて、くるしい

 

あまりに全く別の印象だった

怖かった 

 

 

3日目は「全く違う別の誰かの"生"と"死"」のような

2日目のように誰かを演じているという感じではない

でも

織山くんではない

なんだか全く別の存在として、そこにある 

といった感じ

 

生と死の狭間で踊り狂う織山くん

この舞台の題には 死に損ない という意味もあると聞いたけど、

それが全面に出ているような

 

何故かこの日は、

これまで交わることのなかった群舞への

敵意のような

怒りのような

似ているようで

それとははっきり違う

何か を感じた

なんだったのかわからないけど

 

これまで、

同時進行で進んでいるのに

そこに意識が向くことは少しもなく、

とてつもなく深くて、残酷なほどの 孤独

いや

なんていうのかな

孤独という感情も存在しないくらい

ひとつ

だったのに、

そこには 群舞への何かしらの意識が

あるように見えた

 

なんだったんだろう

 

 

大阪千秋楽、「織山尚大の"ラストパイ"」

 

織山くんが、

命を削り

繕わず

ずっとなにかを捧げている

 

織山くんが踊っていて、

ずっと踊っていて、

踊り続けていて

何度も立ち上がって踊っていて、

それはきっと、

止められないのではなく、

うれしくて止めない

 

これまで、曖昧に掴んでいた

この作品が持つ

生命賛歌や祝祭性

肉体的にも精神的にも

苛酷な状況の下にあらわれる

とても神聖な

"捧げもののような愛情"

がわたしの中ではっきりと輪郭を持ったのは

きっとこの日の公演なんだと思う

 

 

最後のソロパート

織山くんの踊りがじろさんの気持ちを高めたのか、

じろさんの音楽が織山くんの気持ちを高めたのか、

はたまた、共鳴しあったのか。

2人の爆発しそうなほどの

生命エネルギーが、

これまで感じたことの無い熱量で

迫ってくるようで

心臓の奥がどくどく熱くなるのを感じた

 

あとね、中盤〜終盤の

手で波をつくっているような踊りのところで、

目線が手の先を

追っている姿が本当に妖艶で。

無意識の中にも宿る

しなやかでなめらかな繊細な表現からも、

織山尚大"を感じた。

 

 

 

4日間を通して、

 

黒田さんの

「かっこつけさせないし、色気も出させない。君が気持ちよく踊っている姿は、私は見たくない。」

という言葉のまま、

 

全くかっこついてないし、

色気もない。

気持ちよく踊っている訳でもない

そこにあるのは、

極限の状態であらわれたのは、

みることができたのは、

 

剥き出しの"生命"

 

本当に、美しかった

息を呑むほど綺麗で、神秘的だった

 

可視化された"生命"

初めて知る"ドゥエンデ"

 

あまりの美しさに

涙がでるって

こういうことなんだ、と

 

「今まで馴染みのない振付を出来るだけカッコつけず、邪念のない真剣な瞳で織山くんがガムシャラに踊るその様が、涙が出るほど美しい結果になるんだよ」

 

これだったんですね

 

 

現在の織山くんがこの舞台に立つ意味

強くて、脆い、残忍なほど色濃い少年性

狂気のような爆発力、

中性的なしなやかさ、

時折、恐怖を感じるほどの表現力

生きる を追求した魂の力

 

 

生きることは踊ることで、

踊ることは生きること。

 

踊ることを喜んでいて、

生きることを喜んでいる。

 

織山くんのそんな姿に、

わたし自身も助けられるような

愛おしくてたまらない

素晴らしい舞台でした

 

チープに聞こえるかもしれないけど

素晴らしかったんだよ

 

 

そして、カーテンコールで出てくるのは

すべてのエネルギーを放出して

空っぽになった織山くん

出来れば見たくないような姿だし、

正直、「無理して出てこないで…」

と思うのですが、

這ってでも出てくるのが織山くんだと思うので、

 

そりゃ、40分あの踊りをしたら

織山くんじゃなくてもああなるわ!

 

と言い聞かせ、

とカテコ自体にあまり気を持っていかれすぎないように意識はしてました

 

というか、黒田さんが、

織山くんなら、このあまりに苛酷な40分間を乗りこなせると「確信」して、オファーをくれたのだから大丈夫に決まっていますし、稽古の段階から、すごく気遣いながら素地をつくって頂いているようだったので、本当にあまり、踊っている間や終わったあとの心身に関しては、気にしないようにしよう、とそこだけは覚悟を決めて行った

みたいなところはあったかな

 

けれど、

何度も何度も、舞台に戻ってきて、

必ず自分の足で踏ん張って

お辞儀をする織山くん

 

取り繕わない

取り繕えない

そんな状態で

涙を溜め恍惚とした表情を浮かべる織山くん

 

ありがとうございましたと呟いて礼をしたあと

僅かに達成感のある笑みを浮かべた織山くん

 

いまにも倒れそうになりながらも

力強く「ありがとうございました」

と挨拶をする織山くん

 

どこまでもどこまでも強くなる彼が

本当に眩しくて

 

ああ、本当に愛おしいなと

 

 

このひとのことが、

 

ことひとの生命ごと、

 

大好きだな、と

 

 

このひとが挑み続ける世界を、

立ち向かい続ける姿を、

ずっと見ていられたら、と

 

はっきり感じた時間でした

 

 

 

 

 

 

 


選べない交われない戻れない 許されない終われな
い分からない


それでも嬉しくてまだ止めない


ただただ身体がもげそうで

 

 

 

「ラストパイ」

 

 

 

死ぬまで忘れません

観れてよかった

 

 

 

 

ありがとう

 

 

 

 

 

残りの公演も、

この人生最大の壁を

どうか、どうか

乗り越えられますように。